更新が随分と遅れてしまい、何度かクレームを頂きました。特に姉弟との仲が悪い訳ではありませんが(向こうには聞いておりません)、少々バタバタしておりました。
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さて、前述のように栄養素は三大栄養素(蛋白質・脂肪・炭水化物)とミネラル(金属)、酵素と補酵素(ビタミン)。しかしながら一番多い体の栄養素?は水であり、大体60%以上を占める。余談であるが、栄養たっぷりそうに見えるレアステーキの半分以上は水で、そのまた半分は繊維であり、15%位は脂肪であるので、水以外体の構成要素になる栄養分は10%前後。(*栄養学の授業では少なからずショックを受けた)
「良い水とは?」と訊ねると大抵ミネラルウォーター?との返事が返って来る。間違ってはいないが正解でもない。ではコンビニでよく売っているミネラルウォーターとはとは何ぞや?と訊ねると大抵返事が返って来ない。ではミネラルとは?と訊ねるとこれまた答えに屈する方が殆ど。この文面では既に答えを書いているので押し問答は避けるが、日本語に直すと意訳なら「金属分子水」となる。
この金属量が多く、phがアルカリに振っていると硬水、あまり含まれないで中性から弱酸性が軟水。ただ、このミネラルは土壌を通って水に滲み出しているので、こう表現して良いのか分からないが「無機ミネラル」であり、腸粘膜を越えて血管内に取り込むにはそれなりに手間暇かけて取り入れることになる。最近、静かにブームになっているのがハワイから輸入される海洋深層水のミネラルウォーター。これは通常4000mの深海を通る寒流がハワイの島にぶつかって1000m程度まで上がっている所を採取したもので、そこからナトリウムだけを除去したミネラルウォーターになる。
沖合の海は波だっているが、深海は殆ど動きがなく僅かに寒流が流れる所だけが動いているので、海洋生物の死骸が徐々に沈降し、それが「マリン・スノー」となって海底に降り積もっているので、そこに含まれるミネラルは基本的に「有機ミネラル」と言って良いだろう。この有機ミネラルと言う言葉は栄養学の世界ではそれほど使われている言葉ではない。血液を作ったり、蛋白同化で必ず必要な鉄分は「有機鉄」であるがこれは商品名と勘違いする程浸透した「ヘム鉄」がそれである。ヘム鉄は鉄の分子の周りをフィリンというアミノ酸が包んでおり、無機の鉄と違って簡単に体内で酸化したりしないので、有用に使える。つまり海洋生物の金属分子がアミノ酸で包まれた状態で接種できる故に、不足したミネラルを補い易い状態にある、とも言えるだろう。これを書いていて思い出したのは、確か大同金属の子会社でダイドードリンコが出していた「室戸の海洋深層水」なるものがあった。あっと言う間に消えた気もするが、変に飲み易いことを記憶している。
さて、商品アフリエイトみたいになったので、ミネラルウォーターに関してはこれ位にするとして、表題の「生きた水」とは何になるだろう。「人の世、生き血をすすり」なんてのが桃太郎侍の数え歌にあったが、生き血は確かに生きた水である。ポカリスエットが出た当時、「体液に一番近い水」とのコピーで売りに出した。発売当初は本当に体液のような味で、口の悪い商店主は「馬の小便か!?」と大塚製薬の営業マンに詰め寄ったそうな。(きっと紳士的な大塚製薬の営業マンは「飲んだことあるんですか?」とは聞かなかっただろう)
実際、発売当初の味は○ーラ○セ○ク○を経験した人にとっては小便の味と感じたのではなかろうか?と思うくらい似ていた。小便は赤血球や白血球、血小板などを除いた血液の成分+老廃物なので、商品としての評価は別にして、製品としての評価は開発者としてみれば「褒められた」とも感じていただろう。飲んでみると口から直接血管に入って行くような感覚すらあった。しかし、今は商品としてひよった印象もあり、以前程の吸収感はない。
では、現実に生きた水を接種するにはどうするべきか?答えはひたすら野菜と果物を摂ることである。果汁は果物の体液であり、その中には何より「酵素」が生きている。「土を喰らう」の中でミネラルは土を食べていることは書いた。酵素は培養し、濃縮したものも多く商品化されいるが、やはり培養の中で壊れてしまう酵素も多い。丹誠込めた商品を否定するつもりはないが、無いものはやはり無いのである。
また、50年前のオレンジと比較するとビタミンCの量は1/4〜5と非常に減っている。となれば同量のビタミンや酵素を摂ろうとするなら4〜5倍の量を食べる必要が出て来るので、そのままの形で接種するのは余程の大食漢でないと無理になる。結論はジューサーなどで繊維を砕き、果汁のみをなるべく多く摂ることでしか対応し得ない。この夏はスイカを大量に食べてやろうと構えていたが、残念なことに大変な高値でなかなか食することができなかった。その代わりグレープフルーツは手に入り易かったのでこの夏は二箱くらいは食べただろうか。
少々体育会っぽい食べ方だが「生きた水」を摂るためには少々の無理はして頂きたい。だいぶ冗長な文章になったが楽しんでいただけただろうか。
次回「食べ合わせ」に続く
以前、天神町で研修生として働いて下さっていた友定裕子さんが一定期間ではアシスタントとして働いてくれます。
また、身内で申し訳ありませんが家内が友定さんと交代で午前のみ雑用で院内をウロつくことになりました。(-_-;
友定さんは大学で運動生理学を修め、その後は某所の大手フィットネスクラブで働いておられ、トレーナー業を結婚までは勤めておいででしたので、基本的に接客業ですから作法は出来ていると思いますが、我が家内は『ハンダ付け』は得意ですが工場勤めだったので分かっているように思えません。(==A
その辺りご理解下さい。m(__)m