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2023-01-22

昨今、歯並びの悪い成人が異常に多いのだが、
臼歯が生え変わり後にこの様に噛み合っていないことが原因だろう。

スキャン 3

歯科医の視野は下顎を上に見るからで、引用した文献の上下を入れ替えている。

ちなみに顎幅は下の方が上より広いことは周知されているのだろうか?

『テンプレート療法の基礎から臨床まで』前原潔ほか著

「かあさんやすめ」とか顎が育たない食品が以前から言われている。
オムライス、カレー、アイス、サンドイッチ、ハンバーグ、焼きそば、スパゲッティ、麺類。(最後はこじつけぽいが)

乳歯時代に余り顎を使わないと顎の幅が育たない。
その上、さらに大きい永久歯が真っ直ぐに噛み合ってしまうと上顎が広がる要素が無くなる。

固いものをすり潰す時、図のように噛み合っていると下顎が横にスライドした際、
上顎の中央の縫合線にストレスが掛かり骨も成長する。
そうやって永久歯が生え揃うだけの骨の大きさが確保される。
乳歯が最初に生えるのが前歯部なのはそう言うことだろう。

歯科医ではないのでここからは仮説だが乳歯が生え揃った段階で
図の様に噛み合っていなかったらそうなる様に顎幅を広げる処置をした上で
「あたりめ」のような固い食べ物を噛む習慣が付けば
歯列矯正も不要になるか最小限で済むようになるのではないかとい思う。

現に私は下顎が細めで奥歯が垂直に噛み合っており、
上前歯4本が若干出っ歯気味になっていた。
空手の試合で3本折れたので残りの一本で確認するしかないのだが。

あるアメリカ留学経験のある技工士さんと焼肉屋で二時間以上若干濃いめの話をしたことがある。
私の長年の疑問が解消したこともあって非常に有意義だった。

それは下顎が肉や野菜を中心に食べるために剪断的(ハサミ)に動く欧米人と比べ、
日本人は穀物をよく食べるので3Dで自由に動くと言うこと。

歯並びが悪ければそれを器用に利用して噛むために顎を育てる様な噛み方にならず、
更に噛まなくても飲み込めるような食品が多いので余計にそれを拗らせている模様。

「30回噛みなさい」とはよく聞くがある歯科医師から

「口に食べ物を入れたら箸を置く様にしたら30回以上噛める様になった。
その上、8年言うことを聞かなかった愚息が目を覚ました。
それだけ歯根膜神経の刺激で交感神経優位にすることができた証明」

と興奮気味に語ってくれた。

昨今の若年層の筋力不足はこの辺りも要因の一つだろう。
筋力は交感神経の興奮度に比例して発揮される。
歯根膜神経の効用を一言で表すなら「アンプのボリューム」と言える。

posted by 若佐 政儀 | 2023/01/22 - 15:02 |
2023-01-16

さて、平成生まれの傾向として柔軟性の大幅な減少があります。
少々突飛に感じると思われますがその結果として
H4年から発達障害、登校拒否、校内暴力が年々倍のペースで増え続け、
柔軟性低下の結果、H11年度より立位体前屈が長座体前屈に変わり、
毎年のように更新されていた中学生の100m記録は為末選手が
中学生記録を更新するまで止まったまま10年以上経過しました。

体格は成長しても運動能力は落ち続けています。

以前見たグラフが見つからなかったので不登校のグラフを貼っておきます。
不登校

体力低下

体力低下

特別支援

感情制御も生理反応ですから実は「身体能力」です。
ストレスを感じれば体が強張り筋肉が収縮し生理的な機能不全を起こします。

逆に相反して30年間体力低下が続き下げ止まりの気配すらありません。
デフレていたのは経済だけではありませんでした。
腰方形筋
ではこの原因は何処から来るのか?
端的に言えば生後八週間の過ごし方とその後の成育環境にあり、
不具合を起こしたのは腰方形筋が中心に起こっています。
この筋肉の動作は側屈を反対に戻すこと。
要は横倒しになった体を起こすことだけです。

新生児が取り得る姿勢は首が座るまでは「寝たきり」で
後は保護者の意向次第なので横抱きと
おしめを替える際に脚を持ち上げて腰を丸めることだけ。

この中に横倒しはありません。
つまり保護者が意識的に腰を横に動かすか
それに変わる方法を用いない限り
この腰方形筋は自力で収縮することは無く、
それが平成生まれの柔軟性減少に伴う体力不足や
心理的負荷の増大に繋がっています。

その変化の段階を昭和30年程度までを第一世代、
昭和50年までを第二世代、
それ以降を第三世代に分けています。

理由は個体差はあっても通用する治療技術が全て異なるからです。

第一世代は成長過程で拘縮している部位がほぼ皆無。
第二世代で背骨上の筋肉に点在。
第三世代は来院される方のほぼ全てにこの腰方形筋に拘縮があり、
その外側の腹斜筋も正常な可動域がありません。

この差は乳児期に柔軟な人に背負われていたか?に帰結します。
おんぶ
第一世代は例外なくおんぶ紐で母や兄弟姉妹の背中で過ごし、
第二世代は戦後の復興期や核家族化で背負われる時間の減少で個体差が生まれ、
第三世代はほぼ例外なく母親の負担軽減のためベビーカーや背負っている人との動きの分離で
腰方形筋の石灰化の解消が進みません。

腰方形筋が動き難く可動域が足らない状態でも「異常」と見做されないのは
文明社会に生活基盤があり異常があっても生き残れるからで、
怪我や病気になり易く、自身の健全な状態を知らないまま生を終える人が殆どになります。

それらが原因で腰痛や肩こりだったり、
腰方形筋に引っ張られて肋間筋や肋骨挙筋の拘縮で
肺活量の不足から新陳代謝不良に陥って成長障害や体力低下になるのは
環境や習慣による個体差や事故による機能不全があります。

よそ様のサイトで紹介されていた動画ですが、参考になるので引用します。
呼吸の際にどの筋肉が動いているか?を解説しています。

呼吸はこれだけ多くの筋肉の動きで成り立っており、
機能が失われた分だけ肺活量が落ちます。

タンパク質の分子を生成するには酸素O2が5必要で、
単細胞生物が多細胞生物に成れたのは猛毒である酸素を利用して
コラーゲン生成ができるようになったからで、
食事よりも水よりも酸素が切れたら3分間まともに活動できません。
なので最優先事項として呼吸筋の活動が優先されます。

肺活量が落ちればその分活動量を減らす調整をし、
それに合わせて筋肉長も遺伝子の設計より減少します。
それは生活の質に直結し、結果として体力は低下し続けるしかありません。

尚、この問題は病院に通院しても治療対象にまずなりません。
病院は憲法25条の「人間らしく生きる権理」に基づき実施されるので
画像に異常が写るもののみが対象であり、
筋肉の石灰化などの異常は個体差で片付けられて
積極的治療対象になり得ません。

なので自分の意思で取り組むしか無いのが現状ではありますが
幸い原因究明と完治に自分で至る方法は
「緩消法」として2012年にエビデンス付きで公表されており、
有料ですが指導体制はネット接続できる環境にあれば、
社団法人「日本健康機構」で受けることができますし、
各地にいる認定技術者が指導もしてくれます。
なお、一応私も講義を最後まで受講しており、
自身の施設に限り指導可能です。

なので、私のように虚弱で情報もなく明日をも不安な状況ではなく、
意思さえあれば完治可能であることだけはご安心ください。

私事ではありますが、クラス一の低身長虚弱児から、
三年間(高2)でスポーツテスト満点になった経験もあります。
特にそんな体力は必要ない、と思われる方が大半ですが、
実は全身の筋肉が無緊張になればその程度は可能です。

イチロー曰く
「虎やライオンは筋トレしなくても十分強い」です。

そんな生物を持ち出すまでもなく、
健康そうな犬猫は体が柔らかく、
鍛えなくても猫は高く跳び犬は速く走ります。

それだけのことです。

posted by 若佐 政儀 | 2023/01/16 - 11:41 |
2023-01-06

「理解力も治癒力の内」と普段から繰り返しています。
なのでより解りやすい説明をすることも責任の内と思い、さまざまな切り口を試しています。

1.環境・習慣・癖で人の体は良くも悪くもなる。
2.原因と状況を補強する要因があって結果。
3.週1時間の施術より残り167時間の過ごし方の方が大事。
この原則を「理解」した上で自身の環境を整え、習慣を選択し、良い癖で悪い癖を上書きすることが重要。

病院で9割の病気は治る時代だが、保険診療を前提とする限り、より良い健康獲得に役立ってくれない。
それは憲法第25条に基づく「最低限度」を保証するものだからであり、言ってみれば病気にならなければ良い、との前提がある。
ーーー
日本国憲法(昭和二十一年憲法)第25条
第1項 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
第2項 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上
及び増進に努めなければならない。
ーーー
平成15年より「歯周病予防が医療費の圧縮に役立つ」として翌年歯科医院で一定以上の年齢の血圧測定が実施され、
歯周病の状況と血圧(血栓による梗塞)との因果関係の調査が行われた。

歯科検診を組み込むだけで母集団2万人の調査の結果、
歯科検診費用を含めても検診を実施していないグループより
医療費が10万円少ないことが明らかになり、その確認のために行われた。

現に糖尿病患者の内、アメリカでは歯周病治療で75%の治癒・改善が確認されている。
それでも尚、日本の保険診療は「歯周病治療のためのクリーニング」であり、
本来歯石除去は二度の通院が保険制度上は必要で、それをそれを歯科医院側で事務処理で回しているのが現状。

北欧の様に衛生士に開業権を与え、回りくどいことをしなくなればネイルショップの様な「歯磨きショップ」が乱立し、
日本から虫歯と口臭が駆逐され医療費も大幅に減るだろうが歯科医師会が許す筈もないが。

つまり日本人は当分の間、正しい知識を持って環境と習慣と癖を整えなくてはならない時代がまだまだ続く。

また、これは筋肉においても同じ。

筋肉の問題には表層痛と深部痛があり、医療において深部痛は対象外。
深部痛の腰痛でコルセットを三種類つけないとバスタブが跨げない人も実は医療の対象外だったと言う。
(医学生にどんな勉強をさせるか?と研究する医学教育学会理事体験談より)

表層痛は明らかに組織に変化変質が確認できるが深部痛は現在画像で確認できていない。
昨年(R4)血行をリアルタイムで画像診断できる機材ができた。

その他、皮膚下の筋肉や腱、神経や血管をエコーで画像診断できるようになり、
画像に映るような異常がなくとも神経の柔軟性不足によって異常が発生することが確認できているが
平均的な整形外科医にとっては一考にも値しないらしいことを理学療法士から聞いている。

深部痛は筋肉硬化により血管が圧迫されて血行不足が起こって酸欠なると
発痛物質のブラジキニンにより引き起こされるので正座をすれば誰しも体験できる。
これが長期化することで太さ2〜3μの新生血管が発生し良性腫瘍の原因となり、引いては癌の原因となる。
深部痛である「肩こり」は万病の元とされて来たが、それが証明された形である。

posted by 若佐 政儀 | 2023/01/06 - 15:01 |