人は2ヶ月間筋肉を自力で収縮しないと、
筋小胞体からカルシュウムが漏出し、
筋内部が「石灰化」し動かなくなる。
骨折などでギプス固定を経験したことが
ある方なら実感があると思う。
健常者なら再度動くのが当たり前だが、
動きたくない老人や動いた記憶のない新生児は
動かなくなればそれが当たり前になってしまう。
自宅隣の高齢者が大腿骨骨折をして手術をしたが、
翌日からリハビリが始まっている。
少しボケが始まっているので
より急がねばならない。
左様に筋肉は自力で動かさなければ動かなくなるのだ。
新生児は筋力が無いので自分で動くことが出来ない。
初めての子供を授かった両親は
絹ごし豆腐を素手で水から上げるような気持ちだろう。
が、縦横に体を動かす機会が無ければ筋肉は2ヶ月で固まってしまう。
その昔は幼い姉兄が背負い学校に通い、
固まった筋肉を解きほぐす機会があった。
今は親の方が固まっているのでその効果は薄い。
固まるとすればその間、動作の無い「側屈」のみに関わる筋肉になる。
解剖アトラスより参照
この筋肉が固まることでその側にある筋肉は固まって行く。
固化は体幹部全域に広がって行き、遂には頚部の筋肉に到達する。
勿論出生外傷によって最初から頚椎の筋肉に持続的な緊張があるかも知らないが、
そうであっても大きな筋肉が緩んでいれば大事には至らない。
頚椎の太い血管は首の前を通っている。
解剖アトラスより参照
背部の筋肉が固くなれば視線を保つために
前部の筋肉も緊張し続け、奥にある動脈は通っても
排出のための静脈が圧迫されれば循環は滞る。
解剖アトラスより参照
結果として脳血流が不足することで、
脳細胞の機能しない部分が出来る。
よって脳に異常はあっても画像では「器質変化」が見つけられない。
なので発達障害は「遺伝?」と支援センターでは説明されているようだ。
脳梗塞は血栓や出血によって脳細胞が酸欠になれば
すぐに機能不全が発生するが、
これから発達しようとする新生児は発達できないことになる。
これが発達障害の原因であり、
数多ある血行障害と交感神経障害に起因する
不定愁訴の原因なのだ。
ざっとその症状を上げると腰痛・肩こりは言うに及ばず、
柔軟性の欠如、花粉症、鬱病、統合失調症、PTSD、肥満などが挙げられる。
健全に育って欲しいと願う「親心」故に
逆に子供の健全性を失わせているのが現実なのだ。
我々の確たる祖先が判明しているのは18000年前。
その頃の子育ては道具どころか布もなく腕で抱えていたことだろう。
外敵に襲われれば抱えて走って逃げるしか無い。
それで死んでしまうのであればあなたも私もこれを読んではいない。
無茶をしろと言うのではない。
おしめを替える度に腰を側屈させて
脇腹を少しくすぐって遊んで欲しいのだ。
くすぐることで自力で動かないまでも
軽度な「伸長反射」が起こる。
いわゆる膝を叩く「膝蓋腱反射」と同じ動きだ。
『原初生命体としての人間』の記述を借りれば
、「水の袋の集合体の中に少し硬い骨が入っているだけ」
なのでスライムのように柔軟なのが本来の姿である。
私自身もその域には達していないが是非到達したいと思うし、
その方法論は確立している。
これは歯の健康に例えれば虫歯菌に罹患させないことと同じである。
虫歯菌は唾液の消化酵素が罹患そのものを防ぐことが
出来るようになるのに8年程度を要するが、これは八週間である。
新生児が身近に生まれた方には是非伝えて欲しい、と切に願う次第である。