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2020-01-14

日本人はこの言葉を漢方の栄養学?として
食を極めれば医療と変わらない効果がある、
と比較的穏やかに解釈していますが、
台湾人医師「林建良」氏によれば、

「肝臓が傷めば肝臓を食べる。
胃が悪ければ胃を食べる。
そして動物よりも人に近い物が良く、
頭を良くしたいと思えば脳を食べるので、
猿の脳の生食をする。」

仕事で渋谷に通っている頃、
少し時間が出来たので、
渋谷川の上にある公園で聞いたお話です。

昭和中期の吉川英治著作『三国志』の中で
今では削除された話ですが、
劉備玄徳が戦に破れ山中を逃げている際、
ある屋敷の主人が同じ劉の姓を持つ人であることが分かり、
大量の肉料理で歓待してくれる話があります。
劉備玄徳
私の読んだ児童書では奥方が作ってくれたことになっていましたが、
削除された部分では主人が作ったことになっています。

思わぬ歓待に感激した劉備玄徳は料理を
作ってくれたであろう奥方に挨拶したい、
と申し出るも主人には作ったのは自分であり不在であると断り、
「家内はこれです」と大量の肉料理を指差す。
劉備玄徳は感激し益々これを食べた、との記述がありました。

カニバリズムは日本でも天明の飢饉の際に
それがあったことを弔う石碑が私の実家の裏にあります。
が、積極的に行う文化は日本には在りませんので
そもそもの医食同源に薄ら寒い思いはしました。

さて、似たような話に
「膝の軟骨がすり減ったらヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸を
含んだ栄養剤を摂ると良い」との宣伝があります。

膝軟骨の減少は関節を支える筋肉が固くなったことにより、
関節内の圧力が増え、圧迫と削り取る力増したことによりますので、
栄養分の問題ではありません。
むしろ削り取られた軟骨は肝臓でアミノ酸に変換され、
膝を回復させるために準備しています。
そこに余分な栄養分を摂る必要があるのでしょうか?

現在、管理栄養士の摂取基準は以前の1/3まで縮小されています。
むしろ糖質や脂質の過剰摂取による問題の方が大きくなっています。

栄養剤のアンケートを見ると殆どはコメント欄を閉鎖し、
他者の意見や感想を読ませないようにしています。
大きなメーカーの開発者が上記で書いたようなことを知らない筈はありません。
商業主義は文明の発達のために必要なことですが
「過ぎたるは及ばざるが如し」と思わざる得ません。

posted by 若佐 政儀 | 2020/01/14 - 12:15 |