トップページ » 院長ブログ > 未分類 > 【症例】頻度の高い起立性貧血の考察

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2014-12-14

ヒールを履くと膝が曲がったままになる女性、もしくは身近にその様な大事な人がいらっしゃる方。宜しければお読み下さい。

【自覚症状】目眩、肩こり、腰痛、外反母趾、冷感アレルギー、寒がり、疲労、貧血。

【他覚的観察】

ざっくり書けば、姿勢に狂いによって腰と首の関節が不安定になり、代償動作に寄って呼吸が浅くなり、酸素不足で蛋白同化が必要なだけ出来ないために体が壊れやすく、園のため運動嫌いになって毛細血管が十分開いていないので酸素が届かない所が多く体温が下がりやすいので更に動かない。

後傾姿勢の所に身だしなみとしてヒールを履けばより姿勢の狂いが強化され悪循環になっている。既に健康な本来の自身の姿はイメージ出来ず、必要な処置にほぼ全て拒否反応が起こる。筋肉痛・発熱・蕁麻疹・皮膚の炎症、冷感アレルギー等。順序を間違えなければ回復は十分可能。後は本人の希望次第。詳細は下記になりますが、良い図が見当たらないので文章のみになります。

・距骨上関節より距骨外旋(スネの関節の下から爪先が外向き)

足底部より大腿骨遠位端まである足底筋が常時伸張され、下腿(ふくらはぎ)が疲れやすく、膝が曲がりやすく、股関節の内旋により大腰筋が弛緩するため姿勢がスエーバックし易くなる。

・第5腰椎の前方変位(骨盤の上の腰椎が前方に変位)
バランスのために直上腰椎4番より後方変位し、関節突起による腰椎の回旋制限が無くなり、椎間板(髄核)ヘルニアを発症しやすくなる。腰椎後弯を維持するために大腰筋は拘縮し、横隔膜に繋がった脚部の拘縮により、伸張反射で横隔膜も短縮し胸腹式共に呼吸が浅くなる。横隔膜は短縮すると下がるので食道を下方に引っ張るので、嘔吐反射に敏感になったり、過度になれば「円背」の原因になる。
(畏れ多くも昭和先帝陛下がこの傾向)

・頚椎後弯(顎を引いた姿勢の常態化。生理湾曲が無く不安定)

重心修正の代償動作で頭部を前方にし、頚椎の生理弯曲が無く、ここでも関節突起による回旋制限が無くなっているので、頭部の回旋をする胸鎖乳突筋や頭板状筋の拘縮があり、頚椎関節は非常に不安定。腹臥位でマッサージで揺らされているだけで、車酔いのように気持ち悪くなる症状の原因となっており、「起立性貧血」の主原因でもある。
起立性貧血は頚椎6番の頚椎動脈で脳の血圧を測っており、ここの圧力が高まると脳膜を緩め、脳内の血圧を下げ、脳出血を未然に防ぐ。貧血気味なので脳貧血の症状はより重く発症する。

・肩関節前方変位(前肩)+猫背

頭部を重心修正のために前方にしたために、バランス修正のため、背中を丸め肩甲骨を前に変位させているので僧帽筋の伸張があり、血行障害が起こる。僧帽筋は後頭部から鳩尾裏の胸椎12番に繋がる強力な筋肉なので、生理湾曲の無くなった頚椎を後方に引っ張り続けるので、貧血で脆くなった椎体を経年変化で圧迫骨折させる力を持つ。通常頚椎で一番前方に位置する5−6番の関節面を圧迫骨折させ、骨棘形成。骨棘が上下で骨融合すると関節の動きが失われる。

肩甲骨の前方変位は前鋸筋と小胸筋・鎖骨下筋・烏口腕筋(仮称烏口突起筋群)を拘縮(短縮)させ、胸式呼吸を浅くし酸素摂取量を減らす。

 

頚椎の不安定が酸欠と頭部の揺れを起こし、脳への急激な血圧上昇を防ぐ脳膜の弛緩が起こることが目眩や起立性貧血に繋がっていると考えられます。

posted by 若佐 政儀 | 2014/12/14 - 22:39 |